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アートファイル

吉田卓矢 TAKUYA YOSHIDA

生活の中で出会った人や見たものからインスピレーション

2022.11.28 UPDATE

 スキー選手を目指して17歳で渡米した私は、言葉や人種の壁を痛感。幼い頃から絵を描くことが好きだったこともあり、このアメリカでの経験をきっかけに「あらゆる壁がない自由で平和な“ありえない世界”」をアートで表現し、世界に発信することを決意しました。私は生活の中で出会った人や見たものからインスピレーションを得ています。蘭越町に移住して4年目を迎え、当初は北海道の風景を題材にしていましたが、多くの出会いや経験を経て「風景の中で生活している人々」を描くようになりました。そして、友人と一緒にする薪割りや、畑づくりなど生きることに直結した営み、町や人とのつながりが作品のコンセプトになっています。

Twinkle Song

 今年は北海道の芸術祭や音楽祭に参加する機会がありました。芸術祭や音楽祭は厳しい大地を祝福する讃美歌のようで、厳しくも美しい風景の中で強く生きる一人一人の人生が“きらめく歌”のように感じました。

Night Dreamer

 音楽祭や芸術祭で描いたスケッチや印象、記憶から生まれた「Twinkle Song」、一人でピアノに向き合う姿は孤独で少し切なく、でも美しいという思いを描いた「Night Dreamer」、みんなで一つの芸術祭をつくり上げた感動を油絵に残した「Sing Sing say Love」など、今回の個展は、芸術祭や音楽祭での経験や心に残った情景を表現した作品を中心に構成しています。

Sing Sing say Love

 2020年に開校した「Yoshida Art School」には現在100人近い生徒がいます。純粋に表現をする子供たちの姿もまた、私に多くの刺激を与えてくれます。現代のアートの世界では、皮肉やアイロニーを表現することが重要視され、ピュアな表現は少し軽視されているように感じています。しかし、私はピュアな気持ちの表現がアートの原点にあると信じています。そして、子供のようなピュアな表現こそが世の中に対してのアイロニーだと思うのです。今年の10月に、アメリカのフィリップス・エクセター・アカデミー(PEA)で美術の授業を行う機会がありました。子どもたちが性別や人種を越えて学ぶPEAの環境は、未来に希望を感じさせてくれました。日本も、もっと未来に希望を持てるような教育を目指していけたらいいなと思います。

Kindness

Profile


吉田卓矢

蘭越町在住のアーティスト。2020年から彫刻家の吉田みなみと共にYoshida Art Schoolを開設。
●公式WEBサイト
https://www.yotakpainting.com

【入場無料】

北海道文化財団アートスペース企画展
vol.50 吉田卓矢「Twinkle Song」

2022.10.25~2023.1.31 9:00~17:00 ※土日祝休館 ※都合により臨時休館する場合があります。
場所/札幌市中央区大通西5丁目11大五ビル3F
問い合わせ/011-272-0501

VR展示公開中!
VRで離れた場所からでも会場や展示作品をご覧いただけます。
https://my.matterport.com/show/?m=dGAdq7Jhxx2

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