2023年03月20日
北海道文化財団では、磯田憲一氏からの指定寄附をもとに、平成27年度にアート選奨K基金を創設。本道の文化の振興発展において「敬愛」すべき役割を果たしたと認められる個人または団体に、「アート選奨K基金賞」を贈呈しています。
令和4年度(第8回)の受賞者は、方波見康雄さんと斎藤歩さんの2名に決定いたしました。
【令和4年度受賞者】
方波見康雄 氏(医師)
斎藤 歩 氏 ((公財)北海道演劇財団理事長、札幌座チーフディレクター)
【受賞者略歴】
方波見 康雄(医師)
1926年奈井江町生まれ。
1945年、旧制岩見沢中(現岩見沢東高)を卒業。北海道帝国大予科医類に入学。1952年、北大医学部を卒業。大学でがん免疫抗体の研究に、さらに内科の臨床に従事する。1959年、北大から奈井江町に戻り、父荘衛さん(1979年死去)が開業した方波見医院を継ぐ。以来、60年以上にわたり、地域の人々の“生老病死”に、同じ地域に暮らす一人の人間として寄り添い続ける。
1994年、地域で老いを共にみる仕組みを作ろうと、町立国保病院に入院した患者を、かかりつけ医が診療できる「開放型共同利用」を町長に提案し、地域包括ケアシステムを、いち早く実現。
緩和ケア、ターミナルケア(終末期医療)、死の臨床など、専門的な用語や概念が国内で普及する前に診療所で実践した。
専門は、内科学、老年医学、生命倫理。
2006年、北海道新聞生活面にエッセー「いのちのメッセージ」を書き始める。
2011年、北海道大学大学院医学研 究科特別賞受賞。
2017年、第71回北海道新聞文化賞受賞。
2021年、後藤新平賞受賞。
◎主な著書
いのちのメッセージ「まちのお医者さん」が見つめる生老病死(北海道新聞社 2010年)
生老病死を支える-地域ケアの新しい試み-(岩波書店 2006年)
斎藤 歩(公益財団法人北海道演劇財団理事長、札幌座チーフディレクター)
1964年釧路市生まれ。
北大演劇研究会を経て、1987年に札幌ロマンチカシアター魴鮄(ほうぼう)舎設立。
1996年、北海道演劇財団設立に伴いTPS契約アーティストに就任。
2000年より(株)ノックアウト所属俳優として、東京での俳優・演出家の仕事を開始する一方、札幌でも2001年からTPSチーフディレクターとして「亀、もしくは…。」「冬のバイエル」「西線11条のアリア」「春のノクターン」「瀕死の王さま」など多数の演劇作品を発表。
2016年4月より、札幌に移住し、北海道演劇財団の常務理事・芸術監督に就任。
2020年4月より、同財団の理事長に就任。
札幌を拠点にした演劇創造、東京を拠点にした映画、テレビ、舞台出演など活動は多岐にわたる。
北海道戯曲賞の選考委員(2014年度~2021年度)
北海道文化審議会委員(2016年度~)
札幌演劇シーズンプログラムディレクター(2019年~)
演劇創造都市札幌プロジェクト副代表(2015年~)